工場見学

NO.9 France/フランスのブレード工場を訪ねました。


Lyonはローヌ川に沿ってできた美しい大きなまちです。旧市街、新市街、新新市街と表情が変わり、ローマ時代の遺跡もあります。
フランス南部の繊維産業の中心として、日本でいえば東京に対しての大阪でしょうか。ことばも心なしか大阪弁に似ているような?ともあれ貸し自転車は広く市民に利用されているようでした。


Lyonから南西へ50km、ゆるやかな丘陵地帯を登って高速道路を降りるとSt.Chomondのこじんまりとした町に入ります。交通の要所であるLyonに近く、山から湧き出る豊富な水を利用することにより繊維産業が発達しました。

立派な煙突があるねえ、という話をしていたら、そこが目指す工場でした。Manutexで出迎えてくれたのはNathalieさん。曾おじいさんが創業された会社で、社長であるご主人と共に仕事をされています。
「オフィスも工場も最初からずっとここよ」という言葉に、今まで訪れたいくつかの工場に共通する家族経営の町工場の誇りとでもいうべきものを感じました。


Manutexの製品は大きく3つのカテゴリーに分かれています。カーテンや家具などの装飾に使われるタッセル、フリンジ、ブレードなどのpassementerie, 裁縫材料vestimentaire, そして業務用のゴムなどを作っているindustrieです。
今回は裁縫材料のなかでもtressageと呼ばれる組みひもに注目。
組みひもとはいってもリネンバードでも定番として人気のリックラックや葉っぱリボンがこの方法で作られているのです。



オフィスと工場の入り口。右は、別の場所にある工場の古い煙突。



30本くらいの糸から葉っぱリボンが編まれていく。







Kotiのワンピースにも使ったレース。太い糸と細い糸の組み合わせ。「機械がゆっくりなのでつくるのに時間がかかるのよ。」





太いロープを編んでいます。複雑なものは、糸巻きも複雑な動きをしていて、見ていてあきない。




リックラック(山道テープ)。





糸巻きがくるくる自分で回転しながら入れ替わって、フォークダンスのように回っていく。



一台ずつの機械が10数台並んで、1つの動力につながっています。そういう縦の列が何十台とあって、機械の数は聞いたところ、「さあー?」とのこと。

下着用など、巾広のゴムをつくっています。SECURITE(安全)テープも。








工場の裏口ドアー。


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