「うらしまたろう」の話は、全国に伝説があって、一般に知られている話は、丹後半島の伝説が基になっている。話の内容は、他の昔話にあるような、幸せな終わり方ではない。ちょっと不思議な雰囲気を持つ、大人びた話のような印象がある。
そのせいか、絵は、昔話にありがちな力強さの強調はなく、さらりとしていて、夢の中の出来事のような雰囲気をかもし出している。秋野不矩さんの解釈による、この雰囲気つくりは、昔話の奥深い一面を実感する。
 

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