工場見学

NO.5 MEYER MAYOR, Swiss




2.年を経て




この工場には、そうした最新鋭のものがあると同時に、古いものもたくさん混在しています。どれを残してどれを新しいものに替えていくのか、それをどのように決めているのかわかりませんが、そのミックスが会社全体のなんともいえない魅力になっているように思います。
シャトル織機や、ジャカード織りのパンチングカードを作る機械など、いろんな古い機械・道具類が織物を習う学生のために解放されてもいます。



そして私たちの心をしっかり捉えたのは、なんといっても古いキッチンタオルやハンカチのアーカイブス。
例えば、リベコ・ラガエには第二次世界大戦前の資料はほとんどありません。1800年代後半から、1980年ごろまでびっしり大きなブックに記録されています。資料のデジタル化が進む今日ですが、やはり布は目で見て触ってみて、愛おしさが増すことがよくわかります。



マイヤー・マイヨールの現社長マイヤー氏は5代目です。モンゴルに冒険旅行で行ったことはあるけど、日本には来たことがないそうです。
写真で見るとおりの人で、伝統ある織物業を継承し、変遷する産業構造にあわせ常にチャレンジを続けています。数多くの製織工場が閉鎖されていくスイスにあって、長く続けていけるのは彼の手腕に拠るところが大のようです。


こうしてこれからの道路を丁寧に教えてくれました。
途中ハイジ博物館に寄り、2時間も車で走ればゴッタルト峠を越えた向こうはイタリアです。






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