子どもアートの窓

それぞれのデザイン=子どもアート


【上段左から】 四角になるように並べてみよう。…バッテン、バッテン。花火みたいになった。…同じ色を並べたいな。それっばっかりじゃ面白くないから、トンネルにして貼ろう。 …トンネルみたに貼れることを発見!
【下段左から】 横にきちんと並べて。気持ちいい!…どこでもいいや、とりあえず、のりをつけてどんどん貼ろう。…横に並べて・・・スペースがなくなってきたね、まあいいか、縦にはっっちゃおう。 …隙間がないように全部貼るんだ。

好きな画用紙の色を選んで、クレヨンで線を描く。その紙を半分に切り、また半分に切り、どんどん細いテープ状にしていく。始めに描いた線は分断されて、ちょっと面白い模様に変化していく。
今度はのりの出番。できたテープを画面の好きなところに貼っていく。このとき、貼る台紙は濃い色のほうが美しいと思う。

貼り方は自由だから、そこにそれぞれの子どもの何らかの意志が働けば、それが、デザインとなって現れる。
同じ製作活動をしても、その子その子で、全く違うデザインができる。「こどもアート」の出現だ。
テープ状の紙をどう貼りたいか、それは、その子の好みによる意志の働きであろう。


「自分で選ぶ」…洋服のデザイン

年中の子どもたちが、ティッシュ箱で人形を作った。紐を足や腕にし、竹ひごをつけて、あやつり人形に仕上げた。
洋服は折り紙と包装紙を使うことにした。

机の上に包装紙を並べ、洋服屋さんの開店。
「洋服屋さんですよ~、いらっしゃいませ~。どのお洋服がいいですか」
集まってくる子どもたち。いろいろな模様の中から自分がすてきだと思うものを選ぶことは、充実感があって楽しい。そして、何よりも製作に意欲が出る。
子どもたちは、「きれいだなあ」「好きだなあ」と思うものを選ぶはず。選んだ包装紙からは、その子の個性がうかがえる。
花柄は、女の子に人気がある。「高島屋」の包装紙は相当魅力的らしいし、「大丸」のブルーの横縞は男の子が好む。GODIVAの金色やつるつるした紙質の赤も人気だ。中には、黒地に赤の模様がついた渋い色合いを選ぶ子もいる。

遊びをデザインに

テイッシュ箱にぐるりと貼って画用紙や折り紙を切ったり折ったりして飾りをつける。
手のひらは、自分の手形をとってつけることにした。
腕や足のひもも、お店の紙袋からはずして集めておいたものから選んだ。
すてきなデザインの洋服を着た自分人形の出来上がり。
手に竹ひごをつけて動かすと、なおさら楽しくなり、デザインしたことが充実感を呼ぶ。