工場見学

NO.2 Siulas, BIrzai, Lithuania




2.紡ぐ


建物を横切る廊下からは、いくつもの部屋にアプローチできます。各部屋ではガッシリした機械が待ちかまえていて、最初の部屋に入るなり大きな機械音で会話ができなくなりました。工場内はどこも湿度が高く保たれていて、しっとりひんやりとしています。


フラックス繊維の艶めいた束がうねりながらキチンと容器に納まっていく様子はなんとも美しくて、ずっと見ていたい気持ちになりました。さまざまな太さに紡がれた糸は、次の部屋に運ばれて行き、この後の加工に適した形のコーンに巻かれていきます。






梯子で木の床の中二階にあがると、巨大な釜が並んでまるで実験室のような染色ブースがありました。コーンに巻かれた糸がぶどうの房のようにセットされ、染色釜の中に入れられます。染料を溶かした釜の中に圧力がかけられて、糸が染め上げられます。反物の状態で行うなど他にも染色の方法があります。